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迷えるアラサー女は閲覧注意?テレビ史上最悪の放送事故にひそむ真実とは

 

今から40年以上前、アメリカの地方局で、テレビ史上最悪の放送事故が起きた。

生放送のニュース番組に出演していた女子アナが、カメラの前で拳銃自殺したのだ。

 

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『ケイト・プレイズ・クリスティーン』劇場フライヤー

 

放送後、該当の映像はどこにも出回らず、今や都市伝説と化したこの事件。

その背景を追うドキュメンタリー映画ケイト・プレイズ・クリスティーン』が、7月に渋谷で上映される。

 

www.uplink.co.jp

 

 

すわっ『Christine』ついに日本公開かと思ったら別作品だった

 

昨年、シネマトゥデイがあるショッキングな映画について報じた。

実際に起きた事件を元にした劇映画『クリスティーン(原題) / Christine』だ。

 

www.cinematoday.jp

 

事件が起きたのは40年以上前、1974年のアメリカ・フロリダの地方局。
29歳の女性アナウンサー、クリスティーン・チャバック(Christine Chubbuck)は、いつも通り生放送のニュース番組に出演していた。


しかし突然、“テレビ初、鮮血と自殺を放送します”という旨を口にすると、拳銃を取り出し、止める間もなく自分の頭を打ったのである。


当時はまだ録画機器が普及してなく、現在に至るまで事件の画像はどこにも出回っていない。

 

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(『Christine』予告編より)

 

『Christine』はクリスティーンを主人公に、彼女が事件を起こすまでを追う作品。

 

サスペンスに加えて社会派作品でもありそうだし、何よりクリスティーンを演じたレベッカ・ホールのこの言葉を読むと、「将来どうしたら」状態のアラサー女の1人として非常に興味を引かれた。

 

 “成功した女性”の標準に合わない女性であることがどういうことかについての映画でもあり、環境に順応できなことの苦しみについて(の映画でもあった)

シネマトゥデイ

 

 そのため先日シネマトゥデイの下記の記事タイトルを見たときは「日本公開するの!?」と驚き、別作品と知り少しがっかりした。

 

しかし詳細を見てみると、同じ題材を扱いながらも『Christine』とはまったくタイプの異なる、とても興味深い作品だった。

 

www.cinematoday.jp

 

 

現実を通して真実を?異色のドキュメンタリー

 

『ケイト・プレイズ・クリスティーン』はクリスティーンの事件を題材としたドキュメンタリー映画

 

しかし予告編や解説を見る限り、単なる事件の再現ドラマではなさそうだ。

 

www.chunfufilm.com


映し出される世界は40年以上前の過去ではなく現在。

カメラが捉えるのはクリスティーンを演じることになった女優、ケイト・リン・シールが、役をつかもうと模索する姿である。

 

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(『ケイト・プレイズ・クリスティーン』公式サイトより)

 

ケイトは事件当時を知る人に話を聞き、肌や髪の色を変え、クリスティーンの人間性に想いをはせる。

 

徐々にクリスティーンをつかみ始めるケイト。しかしそれにつれて、彼女の中である変化が起きていく。

 

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(『chunfu film』公式サイトより)

 

本作の主人公は紛れもなくケイトだ。

クリスティーンの役作りを通して、ケイトという女優の内面に迫る。

 

そして、ここからは予想だが、ケイトがクリスティーンと同化していくことで、そのケイトを通して今度はクリスティーンの内面に迫り、このセンセーショナルな事件にひそむ真実を明らかにする…という試みなのかもしれない。

 

だとしたら従来のドキュメンタリー映画の真逆をいく手法である。

映画という作り物によって実在の事件に迫るのではなく、ケイトという女性の現実を通してもうこの世にいないクリスティーンという女性を追う…どちらが現実でどちらが虚構か、わからなくなりそうだ。

 

それともまさか、狂気は伝染する…なんて、怖い話なのだろうか。

いずれにしても、ドキュメンタリー映画としてどこか実験的な、異色なものであることは間違いない。

 

 

同じ題材なのに雰囲気がぜんぜん違う!予告編見比べ 

 

紹介した2作品の予告編を見比べると、雰囲気が全く異なることがわかる。

 

『Christine』では1つ1つの表現が力強く、シネマトゥデイの記事の言葉を引用するなら「どんどん暗闇から抜け出せなくなっていくクリスティーンの姿」をダイレクトに映し出している印象だ。

 

 

一方『ケイト・プレイズ・クリスティーン』では比較的、表現は淡々としている。ケイトが手探りでクリスティーンに近づいていく様子はサスペンスよりもミステリーの雰囲気で、そして非常に繊細な印象だ。

 

 

監督も主演も違うし、そもそも劇映画・ドキュメンタリー映画とジャンルも違うのだから当たり前でしょうと言われるかもしれない。

 

しかし同じ1つの事件、1人の女性にスポットを当てていることを考えると、『演出』のおもしろさ、重要性を感じさせられる。ガラスの仮面の「たけくらべ」の亜弓vsマヤみたいな。

 

ちなみに、同時期に同じ題材の2作品が制作されたことには何か理由が?と思いきや、本当にただの偶然らしい。

 

 

 

まとめ

 

題材としている事件が事件なので、かなり好みの分かれてしまう映画かもしれない。

しかし『ケイト・プレイズ・クリスティーン』はドキュメンタリー映画として特徴的な作品でもあるので、映画好きな人にはぜひ観てほしい1作だ。

 

迷えるアラサー女の私も、ちょっとショックを受けそうな予感もするのだが、やっぱりおもしろそうなので観に行こうと思う。

 

『ケイト・プレイズ・クリスティーン』は渋谷・アップリンクにて、7月15日より公開予定。

 

www.uplink.co.jp

 

 

(※以前別ブログに書いた文章を一部使用しています。)